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1995 年度 実績報告書

ルイス酸を用いたラジカル反応の立体制御

研究課題

研究課題/領域番号 07640786
研究種目

一般研究(C)

研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

永野 肇  お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (10114919)

キーワードラジカル反応 / ルイス酸 / 1,2-不斉誘導 / アリル化 / 重水素化 / ランタノイド / キレーション
研究概要

ラジカル反応は、近年有機合成における炭素-炭素結合形成法として広く用いられて来ているが、最近になってルイス酸を用いたラジカル反応の立体制御法が、立体選択的合成の有力な手法として注目を集めている。我々は、これまでにβ位に不斉炭素を有するα-ブロモエステルのアリル化反応においてルイス酸として(触媒量の)ランタニド錯体Ln(fod)_3を添加することにより高いジアステレオ選択性でα-アリルエステルを与えることを見い出していたが、本研究では、次に示すような立体制御の機構を明らかにすることが出来た。
1.2-ブロモ-3-シロキシコハク酸エステルのアリル化では、Ln(fod)_3と2つのエステル基のあいだの7員環キレート形成による立体制御が明らかになった。これまでにも5員環、6員環キレート形成による立体制御の報告はあるが、7員環キレート形成による立体制御としてはこの反応が最初の例である。
2.モノエステル体では、Ln(fod)_3とエステル基との錯形成により立体制御されることをを明らかにした。触媒量のルイス酸Ln(fod)_3による立体制御は、注目される。
次に、エーテルのような弱いルイス塩基とルイス酸とのキレーションによるラジカル反応の立体制御を検討した。その結果、1,3-ジアルコキシラジカルとルイス酸(MgBr_2・OEt_2、MgI_2)とのキレーションが、アリル化、重水素化の立体制御に有効であることを見い出している。現在、この立体制御法の適用限界について検討している。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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