研究課題
1)種子の生産・散布の量と空間分布昨年度同様、結実個体の空間分布と個体あたりの結実量を調べた。これによって、1995-1997の3年間における低木4種の結実量と、その年変動に関するデータが得られた。4種とも、種子生産には1年ごとの豊凶が認められたが同調性はないようであった。また、ノリウツギを除く3種では、豊作年における1個体あたりの種子生産量は類似していることも明らかとなった。2)個体群のサイズ構造と空間構造一昨年度来、マ-キシグした3000以上の個体(地上幹を単位とする)について、生死を確認しサイズを再測定するとともに、新たに出現した個体についてもマ-キングし、サイズを測定した。サイズクラスの変化に伴う死亡率の変化パターンには、4種に共通するパターンと、各種に特徴的なパターンがあることが明らかとなった。また、ノリウツギを除くと、数は少ないながらも、林内に散在して定常的に実生が発生していることも明らかとなった。実生による個体(幹)の補充は、補充個体全体の数割を占めていた。3)クローンの形態と広がり林内に生育する各種の株(クローン)を掘り起こし、クローンの形態やその広がりについて調べた。ノリウツギでは伏条による栄養繁殖が行われていることが確認され、クローンの広がりは他の種に比ベ大きかった。
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