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1995 年度 実績報告書

細胞内小器官に存在するプロトン能動輸送系に関する分子生物学的研究-カサノリVタイプATPase及びH^+-PPaseについて-

研究課題

研究課題/領域番号 07640868
研究種目

一般研究(C)

研究機関岡山県立大学

研究代表者

池田 己喜子  岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (20112154)

キーワードカサノリ / VタイプATPase / H^+-PPase / プロトンポンプ / 遺伝子クローニング
研究概要

1.カサノリV-ATPaseについて
1)A,Bサブユニットの遺伝子解析:Aサブユニットについては,カサノリtotalRNAのRT-PCRにより部分的なcDNAクローン(1,112bp)を得ていた。本年度は,欠けている5′非翻訳領域及びORFの構造を5′-RACEにより完成した。このcDNAクローンは,2,084bpから成り,46から1,887が蛋白質をコードするORF(613aa;M.W.67,371)であった。既に得ていたカサノリcDNAバンクからのcDNAクローン(2,169bp;ORF,75-1,916;613aa;M.W.67,362)と比較すると,5′非翻訳領域では47%,ORFでは95%,3′非翻訳領域では57%のmaximum matchingによる相同性を示した。Bサブユニットについても同様に5′-RACEにより、cDNAバンク由来のcDNAクローンに欠けていた5′比翻訳領域及びN末端領域の構造を明らかにした。totalRNA由来の部分的なcDNAクローンについても5′-RACEにより完全な解析を完成した。前者は,1,666bp(ORF,23-1,501;492aa;M.W.54,658)から成り,後者は,1,726bp(ORF,87-1,565;492aa;M.W.54,712)から成るクローンであった。両者を比較すると,5‘非翻訳領域では36%,ORFでは97%,3′非翻訳領域では59%の相同性を示した。
2) H^+輸送路16-kDa proteolipid の遺伝子解析:totalRNAのRT-PCRによる3‘-RACE及びMarathon kitを用いた5′-RACEにより,3種類のcDNAクローン(pVC1,pVC2,pVC3)を得た。pVC1は707bp(ORF,67-561;164aa;M.W.16,498),pVC2は782bp(ORF,51-554;167aa;M.W.16,698),pVC3は790bp(ORF56-562;168aa;M.W.16,843)から成るクローンであった。pVC2とpV3は,5′非翻訳領域とN末端から12アミノ酸に相違がみられるほかは一致するものであった。splicingの際に生じる分子多型と考えられる。pVC1は5′非翻訳領域・ORFでのcodon usage・3′非翻訳領域が明らかにpVC2,pVC3と異なるものであった。
2.カサノリH^+-PPaseについて
現在までに,totalRNAのRT-PCRにより579bpの遺伝子断片を得た。これを基にオリゴヌクレオチド類を合成し,Marathon kitを用いた5′-及び3′-RACEを進め,いくつかの候補クローンを得た。現在,塩基配列決定により,同定を進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Konishi K,Moritani C,Rahman H,Kadowaki H,Ohmori S, de Groot EJ,Oesterhelt D,Ikeda,M: "Molecular cloning of cDNAs(GenBank D50528,D50529)encoding Acetabularia acetabulum V type ATPase,A subunit" Plant Physiol.109. 337-337 (1995)

  • [文献書誌] Ikeda,M,Konishi K,Moritani C,Kadowaki H,Rahman H,Ohmori S: "Molecular cloning of cDNAs(GenBank D50530,D50531)encoding Acetabularia acetabulum V type ATPase,B subunit" Plant Physiol.109. 337-337 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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