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1996 年度 研究成果報告書概要

棘皮動物多孔体の機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 07640909
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 動物生理・代謝
研究機関国際基督教大学

研究代表者

高橋 景一  国際基督教大学, 教養学部, 教授 (40011481)

研究期間 (年度) 1995 – 1996
キーワード棘皮動物 / 水管系 / 多孔体 / 繊毛
研究概要

棘皮動物多孔体の機能の解明を進めるため,その孔管の繊毛上皮による二方向性輸送とソーティングの機構について検討した.まず,バフンウニおよびエゾバフンウニの多孔体からコラゲナーゼ処理により繊毛上皮よりなる孔管組織を単離し,微分干渉顕微鏡下で観察しながら,各種のマイクロビーズを懸濁した海水をその開口部付近に顕微操作を用いて注入し,その移動を記録解析した.その結果,直径が0.5μmを超える大きさのビーズは例外なく口側から反口側方向に輸送されるのに対して,直径が0.2μm以下のビーズでは,反口側から口側側に向けて輸送されるものがしばしば観察された.このことから,二方向性輸送の存在が確認され,また,輸送方向に関して0.2μm付近を境に,サイズによるソーティングが行われることが示唆された.また,単離した孔管壁を平面上に展開した標本においても,二方向性輸送が見られることから,この現象は孔管の形状等に依存して二次的に生じるものではないことが推論された.さらに、二方向性輸送の力学的機構を明らかにする目的で,単離した繊毛細胞を用いて,単一の繊毛の運動について観察を行った.孔管内での繊毛運動の観察からは,鞭毛運動に類似した対称的な運動様式を示すのではないかと予想されたが,実際に観察された運動は,一般の繊毛運動に特徴的な非対称的なものであった.また,多孔体開閉の細胞機構についての知見を得るため,単離した単一の孔管について,神経伝達候補物質や,各種阻害剤の効果を検討した.その結果,コリン作動性制御機構の存在を強く示唆する結果が得られた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tamori,M.: "Structure and function of the pore canals of the sea urchin madreporite." Philosophical Transactions of the Royal Society,B.351・1340. 659-676 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Tamori, M., Matsuno, A.and Takahashi, K.: "Structure and function of the sea urchin madreporite" Proc.Roy.Soc.B,351 (1340). 659-676 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-03-09  

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