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1995 年度 実績報告書

海底洞窟動物群の多様性と適応戦略

研究課題

研究課題/領域番号 07640937
研究種目

一般研究(C)

研究機関神奈川大学

研究代表者

速水 格  神奈川大学, 理学部, 教授 (80037184)

研究分担者 加瀬 友喜  国立科学博物館, 地学研究部, 室長 (20124183)
キーワード海底洞窟 / 多様性 / 適応戦略 / 二枚貝類 / フイリピン海 / 幼形進化 / 貧栄養
研究概要

本研究は,サンゴ礁周辺などの海底洞窟に生息する隠生的動物群の多様性とその独特な適応戦略を明らかにすることを目的として始められている.調査地はフィリピン海周辺の多くの島嶼(外国を含む)であるが,日本国内の調査と採集資料の室内研究をこの科学研究費で行っている。
平成7年度には琉球の宮古諸島の数洞窟をダイバーの協力を得て追加調査し,多様な洞窟性動物に関する資料を得た.また,比較資料を北海道稚内地方,九州天草諸島で採集した.これらの資料とともに,これまでに得ている琉球各地,南大東島,小笠原諸島,セブ島,ボホール島,パラオ諸島,グアム島の軟体動物資料を合わせて電子顕微鏡による観察と同定を行っている。これまでに全域で同定さた洞窟性の二枚貝類は未記載のものを含めると約90種に達する.その結果,1)遠く離れた島嶼の洞窟間でかなり多くの共通種が存在すること,2)先に琉球の洞窟で知られた洞窟二枚貝類の独特な適応戦略(矮小化,幼形進化,K淘汰,深海種との類似,異常に高い保育種の比率)は他の地域でも同様に広く認められることが明らかとなった.また,「このような特性が生じる原因が貧栄養にある」とする仮説を設け種々の角度から検討した.軟体動物以外の資料については,それぞれ専門の研究者に同定を依頼している.
なお,成果の一部を6月にハワイ(ヒロ)で行われたAmerican Malacological Unionのシンポジウムと10月に東京で行われた自然史学会連合設立記念シンポジウムで発表した.

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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