研究概要 |
前年度までに入力を完了した身長,体重,胸囲,下肢長データを基に,一人ひとりの成長折線を描き,厳密なデータ・チェックを実施した.その結果計149名のデータセットを完成した.さらにこの中から10年以上追跡調査できた者88名に対し,一人ひとりの上記4項目のスプライン平滑化成長曲線を描き,思春期成長速度曲線のパラメータ(take-off,peak,velocity returnに関する各種変数)を求め,これを一次データセットとした.この一次データセットから思春期スパートのパラメータ(スパートの期間,強度など)を算出し,これを二次データセットとした.そして,149名のデータセットは成長の混合縦断資料,88名のデータセット(一次および二次)は縦断資料とした.これらの資料を基盤にして,まず日米混血児の中で黒人系と白人系の間にどのような成長の違いがみられるのかを調べた.次ぎに,混血児が母親集団である日本人,父親集団であるアメリカ人の成長とどのような類似あるいは相違を呈するのかをみた.そして最後に,混血児の思春期成長は,成長の縦断研究の報告がある日本人(女子のみ),ヨーロッパ人(イギリス,スイス)の思春期成長と比較するとどのような特徴を示すのか,を考察した. 詳細については「研究成果報告書」に記載した.またその一部は1997年7月にPhiladelphiaで開催された国際成長学会議で口頭発表した.
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