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1996 年度 実績報告書

光子対を光源とする高感度偏光分光法

研究課題

研究課題/領域番号 07650044
研究機関東京農工大学

研究代表者

田久保 嘉隆  東京農工大学, 工学部, 教授 (10015109)

研究分担者 室尾 和之  東京農工大学, 工学部, 講師 (60219954)
キーワード光子対 / 非古的光 / 偏光分光 / 高感度化
研究概要

パラメトリック光学過程を用いて光子対を発生させ、光子対間の強度の相関を測定して、ゆらぎの減少を確認する。
1.光源にはArレーザー(456nm)を用い、LBO結晶によってパラメトリック光を発生させた。角度整合法により第2種位相整合を行い、互いに偏光面が直交する2つのパラメトリック光を得た。入射光強度が100mWのとき、出力は約10pWであった。
2.光検出器として、アバランシェフォトダイオードを用いた。液体窒素温度まで冷却し、暗電流を減少させた(冷却時、増幅率100で0.01pA以下)。印加電圧を変えて光電流の増幅特性を調べた。増幅率が10^3倍程度までは線形モードにあり、それ以上ではガイガ-モードに転ずることが確認された。本研究では、動作特性の安定性を考慮して、増幅率を100程度として線形モードで使用した。このため、光電流パルス波高が小さく、当初予定した単一光子計数法では検出効率が10%以下となるため、アナログ測定とした。
3.2つのパラメトリック光を偏光プリズムで分け、それぞれを光検出器で検出し、その出力の差を高感度電流計で測定した。相関のない光についても同様の測定を行い、それぞれについて出力のゆらぎを測定した。その結果、パラメトリック光の強度差のゆらぎは無相関のそれに比べて、17%小さくなることを確認した。この値は検出効率などを考慮した計算の結果と一致している。
以上のように、光子対光源を用いてゆらぎの減少を示し、偏光分光法の感度向上に応用できることを確かめた。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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