研究課題/領域番号 |
07650137
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
横山 和宏 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (00018673)
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研究分担者 |
田村 武夫 新潟大学, 工学部, 助教授 (90115048)
岩部 洋育 新潟大学, 工学部, 助教授 (80018910)
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キーワード | ダイヤモンドバイト / 乾式・超精密切削 / 切削抵抗 / 工具温度 / 刃先後退量 / 切削面粗さ / 切りくずの観察 |
研究概要 |
ダイヤモンドバイトのシャンク表面に薄い層のヒートシンク層を配置した有限要素モデルを作成し、この部分の物性値が種々異なる場合について温度解析を行った。シャンク内部はS45C鋼製である。ヒートシンク層に含まれる微粒ダイヤモンドは組成分析の結果約4wt%(6.6Vol%)と少ないので、数値計算で求めた熱伝導率はさほど大きくない。ヒートシンク層と同一成分の薄い試料について熱的物性値を測定したところ、やはり熱伝導が良くないことが分かった。乾式切削においては、超精密加工面にとって是非とも必要である鏡面が得られなかった。切削抵抗は湿式の場合にはほぼ一定でその値が小さいのに比べ、乾式においてはその値が大きく且つかなり大きく変化することがある。これは切削熱にもとずく熱膨張により切り込み量が大きくなることによるものと考えられる。乾式の場合のバイトの温度上昇は、湿式の場合の約3倍であった。切りくずのすくい面側には、切削時にすくい面との擦過により生じたと考えられる引き目(切りくず長手方向の筋)が見られ、自由面側には微小厚さの層状のせん断変形が見られる。湿式の場合に比べ、乾式切削の切りくずは連続せず、また切りくずの幅方向の中央部に不規則に穴が生じたり、この穴が連続して切りくずが縦方向に裂け、切りくず幅が小さいものが観察されることが多い。
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