研究概要 |
申請者のグループでは使いやすい三次元CAMの開発を行い、これを用いた金型研磨ロボットシステムの開発を行った。研磨加圧力制御機能を備えた研磨装置を開発し、手の力覚に代わるアクティブな研磨を可能にした。また、金型の位置と向きを自動検出する機能を持たせることによりにより、産業用ロボットを磨きシステムに使用することを可能にした。平成7年度の研究実績は次ぎのとうりである。 1.往復経路磨きによる基本的磨き特性の把握 実験にはすでに開発しいる金型磨きロボットシステムを一部改良して使用した。フエルトバフおよびゴム砥石など代表的な回転型磨き工具数種を用い、加圧力、工具送り速度,磨き速度を変化させて磨き実験を行った。データとしては形状変化、粗さ変化、除去速度の時間経過を計測している。基本的データはほぼ得られたが、さらにデータ精度を高めるために実験を続けている。 2.工具の片当たりを補正できる研磨装置の試作 6軸の力センサを手首部分に組み込み、各軸の力のデータをとれるようにした。大きな狂いはロボットの姿勢制御で片当たりの修正はできるが、微妙な制御は難しいので、微調整装置を付けることにした。 3.新しい磨き経路の考案と計算機シミュレーション 1.の実験で得られた基本的磨き特性を用いてコンピュータシミュレーションを行った。三角ペアノと四角ペアノ曲線を組み合わせた新しい磨き工具経路を考案した。二次元FFTを利用した金型仕上げ面のうねり評価法を開発し、学会に報告する予定である。
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