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1996 年度 実績報告書

方向をそろえたSiCウイスカー固定研磨材によるラッピングについて

研究課題

研究課題/領域番号 07650161
研究種目

基盤研究(C)

研究機関豊田工業高等専門学校

研究代表者

洞口 嚴  豊田工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (20110182)

キーワードSiCウイスカ / 方向制御 / ラッピング / 固定研磨材 / 目づまり / ラップクリーナ / 仕上げ面粗さ
研究概要

近年,セラミックス,シリコンウエハ,ガラスなどの硬脆材料の加工において,自動化,高能率化などの目的のため,固定砥粒によるラッピングの研究が進められている.
筆者らは,非常に微細な炭化けい素(SiC)ウイスカを用い,その繊維の方向を加工面に対して垂直にそろえた砥石の開発を行うとともに,この砥石の研磨特性について研究を行ってきた.
本研究では,この砥石を応用してSiCウイスカの方向をそろえた砥石セグメントを,ウイスカの方向が加工面に垂直になるように金属円板の平面上に多数配置して,固定研磨方式のラップを作製した.そして,それを用いてラッピングをした場合の基本的な特性について調べた.使用した材料は,熱処理したSKD11,ガラスおよびシリコンハウスである.
この固定研磨材によるラッピングの問題点は,目づまりによる加工能率の低下やスクラッチの発生にある.ラップ砥石クリーナを使用することによる効果について調べた.また,SEM,AFMにより仕上げ面,ラップ表面を観察し,検討を行った.
以上の実験において,次のような結果が得られた.
1.仕上げ面粗さに対するラッピング荷重,速度の影響について,荷重が小さくなるとラッピング能率は低下するが,仕上げ面粗さは良くなる.また速度が速い方が,僅かに最終仕上げ面粗さは良くなる傾向がある.
2.ラップクリーナーの効果について,SKD11材では顕著な効果は見られなかったが,ガラス,シリコンウエハ材においては,顕著な効果があることがわかった.
3.SKD11材において,クリーナを使用した場合の仕上げ面粗さは18nmRmax程度であった.またシリコンでは,SKD11材程ではないが,40nmRmax程度の面粗さを得ることができた.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] JED.Afaghani: "Whisker Behaviors and Tool Wear in Cutting of Unidirectional SiC Whisker Reinforced Plastic" Wear. 195号. 223-231 (1996)

  • [文献書誌] 山口勝美: "SiCウイスカ強化樹脂の切削における焼結ダイヤモンド工具の摩耗(ウイスカ方位と工具結晶粒径の影響)" 日本機械学会論文集 C編. 62巻599号. 2857-2863 (1996)

  • [文献書誌] Iwao Horaguchi: "Characterization and Application of the Sliding Wear of Hardened Die Steel Against SiC Whisker-Plastic Composite" Wear. 198号. 229-235 (1996)

  • [文献書誌] 山口勝美: "SiCウイスカ砥石の研磨特性(砥石構成と仕上げ面粗さ)" 精密工学会誌. 62巻11号. 1627-1631 (1996)

  • [文献書誌] K.Yamaguchi: "Grinding Performances of Directionally Aligned SiC Whisker Wheel (Constituents of Grinding Wheel and Finished Surface Roughness)" PROGRESS OF CUTTING AND GRINDING,Vol.III With Some Problemsin CADCAM,FMS and Mechatronics ICPCG-96. Vol.III. 426-431 (1996)

  • [文献書誌] 山口勝美: "SiCウイスカ砥石の研磨特性(遊離砥粒による目づまり防止法)" 精密工学会誌. 63巻2号. 238-242 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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