研究概要 |
1.研究成果 金属間化合物(TiAl,NiAl)の化学量論的組成域においてAl含有率の変化による熱物性値(熱拡散率、熱浸透率)の値の変化を常温から900Kの温度域で測定し、実用化において必要となる熱物性情報を明らかにした。特に、NiAlはコーティング材として有望であるばかりでなく、最近実用化に向けて脚光を浴びている傾斜機能材料(厚さ方向にセラミックスから金属へなめらかに変化させたもの)に匹敵する新素材として、Ni母材から表面に向けてAlの含有率を変化させ、表面層ではAl-rich層の金属間化合物を形成させた材料が考えられる。本研究において開発した熱浸透率の測定法により、そのような新素材の開発上重要な資料が提供可能となった。 研究内容 (1)熱物性測定装置の制御部のコンピュータを更新し高速処理可能かつオンライン計測システムを構築した。 (2)リモートコントロール可能な電離真空計を設置することによって、測定雰囲気の正確な把握が可能となった。 (3)熱浸透率の測定原理を開発し本装置による正確な測定が可能となった。 (4)NiAlの試料を作成し、その熱浸透率が大きな温度依存性を有することを明らかにした。
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