• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

ロボットの意識に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07650302
研究機関電気通信大学

研究代表者

高瀬 國克  電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 教授 (10270927)

キーワード自律ロボット / 意識 / マークベーストビジョン / 動作計画
研究概要

本研究では、意識に基づいた行動の制御方式を提案した。従来のロボット行動制御においては認識・計画といった高水準の思考と実行が分離されている。すなわち、環境理解や意志決定は計画時になされ、実行時は単に計画された軌道をトレースするという形態をとる。これは実行時に意識が途切れることを意味する。本研究では、環境認識と動作計画を高速化し、作業の実行制御ループにそれらを挿入することを試みた。それによりあたかも人間が意識を持つように、常に環境状況を念頭においた行動制御を行うことを可能にした。
具体的には、認識・計画と実行が密に結合し、実時間(1/10秒程度)で認識・計画と行動のサイクルを繰り返す制御系を構成した。実験のために小型全方向移動ロボットを開発した。実験では、移動ロボットは動的にその位置を変化させる障害物を避けながらゴールまで移動する仕事を行った。実験の結果、移動ロボットにはかなりの移動誤差が含まれ、障害物はランダムに動いているにもかかわらず、ほとんど失敗なくゴールに到達した。
高速な環境認識を可能にするビジョンとしてマークベーストビジョンを提案し開発した。マークとバ-コードの組からなる標識を物体に貼付することにより、3次元空間において任意の数の21/2次元物体が存在する環境を認識できることを示した。
以上、動的な環境で大域的な動作計画を行いつつ行動を制御し得た例はこれまでなく、本研究が最初に示したと言うことができる。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Y.Hada, K.Takase: "Task-level Feedback Control of a Robot Based on the Integration of Real-Time Recognition and Motion Planning" Proc.of the 28th Intern.Sympo.on Robotics. 1353-1363 (1997)

  • [文献書誌] Y.Hada, K.Takase: "A Method of a Mobile Robot Navigation by a Task-Level Feedback Control" Proc.of 3rd Intern.Sympo.on Artificial Life,and Robotics. 670-673 (1998)

  • [文献書誌] 中元茂,雨海明博,高瀬國克: "ホッケ-ロボットの開-アームによる打ち返し動作の計画と制御-" ROBOMEC'97講演論文集. 403-404 (1997)

  • [文献書誌] 高瀬國克: "福祉ロボットへのマークベースとアプローチ" 平成9年電気学会C部門大会論文集. 365-367 (1997)

  • [文献書誌] 羽田芳朗,高瀬國克: "作業レベルフィードバック制御による移動ロボットの動作制御" 第15回日本ロボット学会学術講演会予稿集. 563-564 (1997)

  • [文献書誌] 羽田芳朗,高瀬國克: "ホロノ-ミックな小型全方向移動ロボットの開発(第2報)" 第15回日本ロボット学会学術講演会予稿集. 835-836 (1997)

  • [文献書誌] 高瀬國克: "通信(第3章 ロボットに心はあるか、それは必要か)" 電気通信大学 大学院情報システム学研究科 編,富士技術出版発行, 25 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi