工学的読唇を実現するためには、口形を正確に画像として取り込むことが必要である。 そのための手段としては、1つは、顔の動きを追従するビジュアルサーボによって、常時、正面から口形画像を取り込み可能にすること、もう、1つは、画像の撮像方向に起因する歪み補正を行い、標準口形とのパタン・マッチングを可能にすることである。 本年度は、主として、歪み補正を左右上下の振れ角の3次の多項式を用いて行った。その係数は最小自乗法で定める。また、標準形とのマッチングには、ファジィ類似度法とニューラル・ネットを用いた識別法を用いて、同一人物については、高い識別率を得ることが出来た。3次の多項式による歪み補正は、管内検査写真画像の歪み補正にも用いて有効であることを確かめ、別途管内写真画像合成法として発表を行った。 なお、工学的読唇についての文献調査を行いまとめを行った。
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