研究課題/領域番号 |
07650322
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
古関 隆章 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (20211899)
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研究分担者 |
笠井 啓一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (70010923)
曽根 悟 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10010711)
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キーワード | 鉛直輸送 / リニアドライブ / リニア同期モータ / 分岐装置 / 二次元駆動 / 設計 / 磁束合成 / ディテント |
研究概要 |
平成7年度には、二次元のリニア同期モータの可動子側および支持機構に重点をおき、確実に推力を発生できる構成、摩擦力の影響を排除した形での推力測定を行なえる支持機構、ディテン力の低減法、永久磁石の利用率を高めるとともに磁気装荷と電気装荷の配分を考慮した推力向上のための設計法につき理論、実験両面から検討を進めた。可動子については、永久磁石を材料から検討し、ネオジウム鉄の磁石を購入、装着の作業を研究室内で行い、今後の検討のための製作技術を確立した。その結果、前年度に予備的に行なった実験がうまくいかなかったのは、主として永久磁石そのものの特性が不良であったということが原因であったことがわかり、ここで提唱した磁極配置を用いれば少なくとも鉛直方向のディテント力は問題にならぬほど小さいことが実験的に確かめられた。支持機構は当初リニアベアリングやレールを想定し、メーカのカタログなど丹念に当ったが、結局は摩擦力を原理的に排除して静推力特性を測定するために高いところからワイヤで吊り下げるという方式を取り、精密に位置決めをしながら推力を取る装置を自作した。一方、この方式は、ギャップの支持のためには剛性が弱く、当初の目論みまでギャップ長を縮めることができなかったが、そのために有限の剛性を持つ支持機構と磁石の吸引力の関係が問題であることがわかり、その簡単な解析も行なうこととなった。モータそのものの現在の寸法を理論的に解析すると、永久磁石の動作点や一次と二次の電流配分が最適化されておらず、軽量化の余地があることが明らかとなった。
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