研究概要 |
回路構成が簡単で、信頼性及び効率が高く、低コストな太陽光発電システムを開発さることが最終目的である。 本研究では、まず1kW程度の高効率な昇降圧PWM電力形インバータを開発すること、次にこの回路と太陽電池を用いた太陽光発電システムを作製し、本システムの設計法を確立し、有用性を検証することを目的としていた. そこで,まず高効率な電力形PWMインバータの開発のため効率向上のため検討を行った. 1.リアクトル材質および構成の効率への影響:電力形PWMインバータの重要な構成要素であり,効率低下の主な原因であるリアクトルについて,その材質と巻き線法および絶縁の有無による効率への影響について検討を行った.材質はフェライト,アモルファスおよび空心である.結果は材質による差はあまりなく絶縁有では83%前後,絶縁無では95%前後の高効率を得た.特に,以外であったのは絶縁有りの空心でフェライトなどを用いたものと同等の結果が得られたことで,これについてはさらに検討していきたい. 2.ソフトスイッチング化:インバータを不連続モードで動作させ電力形としているため,スイッチングノイズ,スイッチング損が発生しやすい.これを抑制するにはソフトスイッチング化が有効な手段となる.これを達成するため,コンデンサ1個のみを主スイッチ素子に接続する方式を開発した.この開発に際しては基本的な動作を把握するため主スイッチ素子が1個で済むAC/DCコンバータについて行った.これを電力形インバータに適用するため検討中である. 次の課題は本回路による太陽電池と系統との連携である.このため今回の予算で太陽電池を購入し,太陽光発電システムを作製し,基本的な実験を行っているが,電力形インバータの効率向上に時間をとられ最終的な設計指針は未だ得られてないが,鋭意検討中である.
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