研究概要 |
1.不平衡電圧補償付きアクティブフィルタの設計法の確立と実験による検証 不平衡電圧補償回路とアクティブフィルタの直流コンデンサを共通化した回路方式において不平衡電圧挿入用変圧器,不平衡電圧補償回路,直流リンク部コンデンサ,アクティブフィルタ,スイッチングリプル除去用フィルタ,三相整流器負荷及び制御回路に関する32元の微分方程式を導出した。この式を利用して,不平衡電圧補償回路の変調周波数1980Hz,アクティブの変調周波数5000Hzにおける各部の厳密な電流波形を計算した。この結果より,補償後の電源電流を正弦波に近づけるための本アクティブフィルタの設計方法を明らかにした。又、試作機の実験波形と上記の計算波形の良い一致より,解析結果の妥当性が明らかとなった。 2.アクティブフィルタにおける電流制御ループの重化による電流盃の改善 今回,アクティブフィルタの電流制御法として,スイッチングリプル除去用フィルタの前後の電流を検出し,それぞれ,マイナ-ループ及びメインループにフィードバックする回路方式を開発した。この方法はメインループにより,補償電流の検出精度の改善と,マイナ-ループによる系の安定性の改善を同時に実現したものである。
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