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1995 年度 実績報告書

カルコパイライト3元液体ターゲットのレーザーアブレーション過程と薄膜成長

研究課題

研究課題/領域番号 07650361
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

打木 久雄  長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (50142237)

キーワードカルコパイライト / レーザーアブレーション
研究概要

KrFエキシマーレーザーをターゲットの照射光源に用いてアブレーションプルームの発光スペクトルをモニタすることによりアブレーション過程の知見を得るとともに、膜の組成とプルーム発光強度との間に相関が見られるか、膜の組成制御が可能かどうか調べた。プルームの検出器の特性の調査とプルームスペクトルの基本構造を調べた。アブレーション用のチャンバー内は1x10^<-4>Torr以下に真空排気し、レーザー光は石英窓を通してf=30cmのレンズでターゲット上のエネルギー密度が1〜2J/cm^2となるように集光した。ターゲットにはCu_2SとAl_2S_3の混合粉末を直径10mm、厚さ1mmに加圧整形したペレットを用い、基板にはGaAs(100)ウエハ-を用いた。実際に観測できたスペクトル線はCuについては5106、5153、5218Åの3本、Alでは3962と3944Åの2本であった。これらはいずれも原子の第一イオン化状態からの発光である。Sについては強い発光ラインが923nm付近の近赤外域にあり、検出器の感度がほとんど無いため観測できなかった。基板上に堆積した各元素の量をEPMAより求めた。その結果、AlについてはプルームのAl発光強度と堆積量に比例関係が見られるが、Cuについては比例関係は見られず、Cuプルーム発光が弱くなってもCuの堆積は続いており、観測した発光成分以外の分子種やイオン種がアブレートしていることを示している。次いで、pBN/PGるつぼに多結晶粉末試料を入れ、溶融状態としアブレーションを試みた。しかし、試料が少量であるため熱的に試料が蒸発してしまい、真空中であるため液体状態に保つには高い温度制御能が必要であることが分かった。ある程度多量の多結晶体を別に合成することが必要である。また、チャンバーを改良し、真空中でなくAr雰囲気中でのアブレーションなども検討する必要がある。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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