研究課題/領域番号 |
07650364
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
森迫 昭光 信州大学, 工学部, 助教授 (20115380)
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研究分担者 |
武井 重人 信州大学, 工学部, 助手 (50262689)
松本 光功 信州大学, 工学部, 教授 (80020981)
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キーワード | バリウムフェライト / 磁気記録記録媒体 / スパッタリング / 酸素ラジカル / オゾンイオン / 鉛フェライト / 真空紫外光 / 六方晶フェライト薄膜 |
研究概要 |
高密度垂直磁気記録媒体や高周波薄膜デバイスへの応用に有望な材料である六方晶フェライト薄膜の、スパッタ法による低温高速形成法の確立を目的として研究を行った。具体的にはバリウムフェライト薄膜の低温形成に効果的な添加元素として鉛を選び放電ガスの酸化反応性の促進効果の検討を行った。ターゲット上の鉛の占有面積を変化することにより化学量論組成の薄膜を形成することができた。このときの薄型形成の基板温度すなわち結晶化温度は520℃程度であった。次に本研究の主題でもある真空紫外線照射による活性化酸素ならびにオゾンイオンの効果について検討した。活性化酸素やオゾンイオンはアルゴン/酸素の混合ガス放電中に真空紫外光を照射することにより形成できると考え、特に酸素原子励起種に関連したプラズマ分光とガス分析ならびに薄膜形成を行った。その結果480℃程度の基板温度で結晶化した薄膜が形成できることが確認された。オゾンイオンに対しては、質量分析の結果、対応する質量付近にスペクトルが明確ではないが確認され、結晶化温度の低温化に寄与していることが判断された。現在は放電中に石英ガラスを通して、真空紫外光を真空紫外光を照射しており薄膜物質がガラスに付着することにより長時間の照射が困難な状況にある。今後はこれに対する改善を行うことにより、より効果的な照射を可能とする必要がある。また鉛添加バリウムフェライト薄膜は結晶磁気異方性が純粋なバリウムフェライト薄膜に比較して弱く、保磁力が1.5kOe程度であり、次世代の超高密度記録媒体としては、より高保磁力化が必要であるという点も明らかになった。これに関しては薄膜形成中の酸素ガス分圧をより詳細に検討することにより、超高密度に適した性能を有する鉛添加バリウムフェライト薄膜が形成できると予想されるので、今後はより多量のオゾンイオンの生成に関する検討と併せて研究を展開する予定である。
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