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1995 年度 実績報告書

コバルト/貴金属人工格子および合金膜の配向性と磁気異方性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07650372
研究種目

一般研究(C)

研究機関三重大学

研究代表者

塩見 繁  三重大学, 工学部, 助教授 (00115578)

キーワード金属人工格子 / 垂直磁気異方性 / 結晶配向性 / 基板加熱 / 立方結晶異方性 / 合金膜 / コバルト / 白金
研究概要

1.(100)配向したCo/Pt人工格子膜の作製とその磁気異方性に関する研究
NaCl(100)単結晶基板を用いて、コバルト(Co)/白金(Pt)人工格子膜を作製した。厚さ15nmのPt下地層を基板温度を室温から400℃まで変えて蒸着した。その結果、室温ではPt下地層は無配向であるが、200℃以上では(100)配向になることがわかった。Pt下地層上に、基板温度を室温から400℃まで変えて、0.4nmのCo層と1.8nmのPt層を交互にそれぞれ14回ずつ蒸着した。(100)配向性したPt下地層上に室温で蒸着したCo/Pt人工格子膜は高い(100)配向性をもち、垂直磁気異方性は負で、4×10^6J/m^3もの大きな値をもつ。しかし、Co/Pt人工格子層蒸着時の基板温度が高くなるにつれて、すなわち界面でCoとPtの合金化が進むにつれて、垂直磁気異方性の絶対値は減少し、400℃では5×10^5J/m^3程度の正の値になった。立方結晶異方性は正で、高い基板温度で作製した膜では10^6J/m^3近い値になった。
2.(100)配向したCo-Pt合金膜の作製とその磁気異方性に関する研究
NaCl(100)単結晶基板を用いて、Co/Pt合金膜をスパッタ法で作製した。基板温度を200℃まで上げてPt下地層をスパッタしたが、完全な(100)配向Pt下地層を得られなかった。そこで、下地層を銀(Ag)に変えたところ、室温でも(100)配向になった。(100)配向した厚さ200nmのAg下地層上に、組成を変えて、厚さ100nmのCo-Pt合金層をスパッタした。その結果、Co含有量が50%以下の組成では(100)配向したCo-Pt合金膜が得られた。(100)配向したCo-Pt合金膜の垂直磁気異方性は組成に関係なく負で、Co含有量が増えるにつれて絶対値が大きくなった。立方結晶異方性定数は負で、Co含有量が30%付近で絶対値が最大(3×10^4J/m^3)になった。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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