研究課題/領域番号 |
07650382
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
伊藤 彰義 日本大学, 理工学部, 教授 (60059962)
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研究分担者 |
川越 毅 日本大学, 理工学部, 助手 (00195067)
中川 活二 日本大学, 理工学部, 専任講師 (20221442)
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キーワード | 人工格子 / 応力 / 分子動力学法 / シミュレーション |
研究概要 |
異種原子間のひずみに着目し、実験的手法とシミュレーションを用いた理論的手法を複合してひずみ分布を定量的に把握する手法を確立し、さらに分子動力学法(MD法)により膜形成過程の解明をすることを目的とし、以下の成果を得た。 1.Co/Pt,Co/Pd人工格子膜のスパッタ製膜中に、光学変位計を用いて応力のその場測定を行い、製膜条件による応力、表面構造、断面構造、磁性の対応を明らかにした。 2.分子動力学法によるCo原子のとPd原子積層過程シミュレーションを行い、上記実験結果との対応関係を解明した。具体的には、 1)Co、Pd原子どちらの積層過程においても、膜成長表面形態は入射エネルギー依存性が見られ、実際の製膜した膜と同じ傾向が観測できた。 2)実際の製膜では、Pd層上へのCo積層初期段階で急峻な格子緩和が観測されるが、本シミュレーションでも同様の格子緩和が観測でき、現実の製膜過程を比較的良くシミュレーションできていることがわかった。 Pd層上へのCo積層過程で見られるスパッタガス圧に依存した応力の変化傾向と入射エネルギーを変化させたときのシミュレーションによる表面ひずみの変化傾向に対応が得られ、製膜時のスパッタガス圧の効果も本シミュレーションで検討可能であることを示した。 4)Co層上へのPd原子の積層前後で、Co層内の面内ひずみが1%程度増加することが分かった。 以上の成果をベースにして、平成8年度の研究では、応力のその場測定結果および断面微細構造・表面モフォロジー観察結果を合わせ用いることで、膜形成過程解明の解明を行い、欠陥、粒界、転移等を含めた動的な膜形成過程を解明する計画である。
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