平成7年度は年度後期に補助金の交付を受けたので通常より短期間にもかかわらず多大の成果を得た。(1)実験装置の整備拡充 スパッタ可能な蒸着装置1台、補助蒸-白装置2台、研磨装置1台を整備拡充し所望の暑さの非晶室、多結晶及び単結晶GaAs薄膜の成膜が可能になった。また、シンクロスコープを2台、微小電流計1台を導入し雑音測定回路を拡充した。(2)成膜法の検討 ホットウォール法により非晶質および多結晶GaAs膜の製作をおこなった。(3)成膜の構造検討 X線回析、電子回析を併用して非晶質および多結晶膜の製作条件(蒸着速度、下地及びウォール温度、下地材料(CaF_2、ガラス))に関する知見を得た。(4)素子電極製作法の検討 HALL移動度、タイムフライト移動度等の測定用電極形成をマスク法及びリフトオフ法で試作検討した。(5)成膜の電気特性検討 HALL MOBILITYを測定し非晶質膜で1〜10cm^2/VS多結晶で80〜150cm^2/VSを得た。(6)V-I特性の検討 4端子法によりp=106Ωcmと撮像素子に画素分離なしでも撮像可能な値を得た。(7)光導電特性 注入型ながら増幅特性を得た。(8)APD雑音測定装置の製作 単結晶APD素子を電気シールドした暗箱に内装した測定回路を試作した。(9)成果 投稿中のもの一遍 投稿予定のもの2編(a-GaAsの構造、a-GaAsの特性 学会発表)非破壊低雑音X線維回析法 画素間相関による雑音軽減機構(電子通信情報学会春季大会 於大岡山)(10)その他 メーカーから実用化指導依頼を要請されており検討中である。
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