研究課題/領域番号 |
07650421
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
長野 勇 金沢大学, 工学部, 教授 (50019775)
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研究分担者 |
呉 向陽 金沢大学, 工学部, 助手 (80272946)
八木谷 聡 金沢大学, 工学部, 講師 (30251937)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | 深地下探査レーダ / 低周波大電流電磁パルス波 / 広ダイナミックレンジ波形捕捉受信器 / FDTD法 / 3次元シミュレーション / 地中伝搬 |
研究概要 |
低周波大電流電磁パルス波を用いた地下数百〜数kmまでの深地下探査レーダ開発の一環として、本研究課題においては以下の研究を行なった。 1.地表面付近に置かれたアンテナから放射された電磁パルス波は、数百〜数kmの地下から反射してくる際に、その強度が著しく減衰してしまう。そのため、同じく地表面付近に置かれたサーチコイルによる受信磁界波形において、アンテナからの直接波のように比較的強い信号と同時に、地中からの反射波のような弱い信号の波形を正しく捕らえることのできる広ダイナミックレンジ波形捕捉受信器を設計、制作し、テスト信号を入力することによりその動作を確認した。これは、入力信号の絶対強度の大小により自動的に4段階(0〜36dB)のゲインコントロールを行い、12ビットA/D変換器を用いて約100dBのダイナミックレンジが得られるもので、実際の電磁パルス波地中伝搬実験で得られる観測波形から地中反射波のみを抜き出すために有用である。 2.一方、地表付近のアンテナから放射された低周波(10k〜100kHz)電磁パルス波の地中伝搬および埋没物体からの反射の様子を知るために、FDTD(時間領域差分)法によりMaxwell方程式を時空間で差分化し、損失地下媒質中での電磁波伝搬のシミュレーションを行なうコードを開発した。2次元および3次元モデルを用い、埋没物体の散乱断面積の評価やガウスパルス波の地中伝搬特性の解析を行なった。その結果、特に3次元モデルでは自由空間および損失大地を含む実際に近い媒質モデルでのシミュレーションが可能になり、大地上に置かれたループアンテナから放射されたパルス波に対する、地下数百mに置かれた金属板からの反射波の地上での受信波形をシミュレートし、アンテナからの直接波と反射波の分解可能性など、反射波を受信するための条件を検討した。
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