研究課題/領域番号 |
07650486
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
石田 宗秋 三重大学, 工学部, 助教授 (70135317)
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研究分担者 |
駒田 諭 三重大学, 工学部, 助手 (10215387)
堀 孝正 三重大学, 工学部, 教授 (90199521)
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キーワード | 圧電素子 / 波動歯車装置 / 圧電モータ / 超音波モータ / 進行波 |
研究概要 |
本研究は、小型、軽量、大容量のアクチュエータの開発を目的に、従来の超音波モータとは動作原理の異なる、積層形圧電素子または円管状圧電素子を駆動源として、波動歯車の機構を利用した機械的共振により進行波を発生し機械的摩擦力によりロータを回転させる機構の超音波モータに関するものである。本研究で得られた成果は以下の通りである。 1.剛性の高い大出力の円環状の圧電素子を使い、波動歯車装置の原理を利用して機械的共振体の剛性を高めた共振型圧電モータ(超音波モータ)を設計、試作した。 2.方形波電流出力およびフィルタ付き方形波電圧出力の方形波FETインバータを設計し製作した。インバータの試験の結果、周波数150kHz以上、電流電圧波高値5A以上、200V以上の出力が得られた。 3.試作モータをインバータで駆動し共振体の振動を観察した。その結果、超音波領域の周波数(100kHz程度)でモータは共振状態になった。しかし、円環状圧電素子の固定部分に部分的に弱い所が存在すると、圧電素子にストレスが加わり、素子が破壊される場合があることが分かった。そこで圧電素子の固定方法を改良した結果、素子の破壊は起こらず進行波の発生が観察された。 4.試作モータをインバータで駆動し、超音波領域の周波数(100kHz程度)で60〜100rpmの回転が得られた。しかし、発生トルクは小さく、素子の固定方法に依然問題があることが推察された。 5.円環状圧電素子本体のみをインバータで駆動し、素子の振動を観察した。その結果、圧電素子本体のみで100kHz以上の周波数で共振し、進行波の形成が観測された。しかし、圧電素子上の進行波の波数が機械共振体上の波数と一致していなかった(同じ周波数)。この結果、圧電素子と機械共振体の間に隙間が発生し、圧電素子の変位と応力が十分活かされていないことが分かった。 6.圧電素子のみを駆動した状態で素子表面に回転子を接触すると、回転子が回転するのが観察された。これは、小形、高速、大トルクの超音波モータ実現の可能性を示唆していると考えられる。
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