動的システムのモデリングについて、システムの入力信号と出力信号が共に観測できる場合について、それらの4次の統計量(キュムラント)を用いた新しい方法を考案し英国の学会誌(Internal Jorrnal fo Control)で1995年に公表した。システムの入力信号が観測できず、元のシステムの逆システムの特性を推定して、推定した逆システムを元のシステムに縦続接続して、入力信号を再生することをブラインド等化またはブラインド復元と言う。最近、ブラインド等化またはブラインド復元はディジタル信号伝送や地震波解析や画像処理の分野で非常に注目されている。多チャンネルの信号のブラインド等化について新しい方法を考案したのでその成果をスペインで開催された高次統計量に関する信号処理国際会議と電子情報通信学会の信号処理研究委員会で公表した。さらに、これらの成果をより発展させ新しい成果を得たので、今年6月ギリシャで開催される統計的信号とアレー処理に関する信号処理国際会議で報告する予定である。また、入力信号が有色信号となる場合、出力信号の3次または4次のキュムラントからは元のシステムが唯一に確定せず、元のシステムに統計的に出力等価となるシステムのクラスを明白にし、その結果を電子情報通信学会の信号処理研究委員会で公表した。 これれの研究に関連して、ディジタル通信伝送路のブラインド等化について新しい成果も得たので、その成果を今年5月米国のアトランタで開催される米国電気電子学会(IEEE)の回路とシステムに関する国際会議で報告する予定である。
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