研究概要 |
水セメント比50,60および70%、粗骨材は砕石あるいは砂利を用いた旧コンクリートの打継ぎ面をウオータージェットによって表面処理を行い、旧コンクリートと同配合の新コンクリートを打継いで所定の養生を行った後、三等分二点集中載荷法による曲げ試験を行い、打継ぎ強度を評価した。強度試験時にはアコウスチック・エミッション計測も行って打継ぎ面付近からの微小発壊音の特性を検討した。その結果、以下に述べる事項が明らかとなった。 1.ウオータージェットによる処理深さは、噴射1回ではコンクリートの強度に影響されない。 2.水平打継強度は鉛直打継強度より大であり、90%程度の曲げ強度比が得られた。 ウオ-タジェット法の内、ノズルを回転させながら切削するロータリージェット工法を用いると、鉛直打継ぎにおいても80〜90%曲げ強度比となった。4.使用粗骨材の種類が打継強度に与える影響は小さい。5.表面処理を行わずに打継ぎを行った場合は、打継強度が期待できない。6.アコウスチック・エミッションは、表面処理の無い場合は載荷初期から振幅の小さいAEが多数発生して脆性破壊を生じるが、打継強度の大きい場合は、振幅の大きいAEが発生する。
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