本研究は角形鋼管にコンクリートを充填し、この充填コンクリートが鋼管のダクテイリテイに及ぼす効果を研究することを目的としている。 研究方法は、1、模型実験 2、数値解析 の2種類について行う。本年度の実績概要について以下に述べる。 1、実験による方法 (1)実験装置の製作 片持ばりの自由端に一定の軸圧縮を作用させた状態で、軸に直角方向の繰り返し荷重を作用させる装置を製作した。 (2)テスト実験の実施 載荷は本校既設の30トン疲労試験装置で行った。板厚2.3ミリで、サイズが25x25x900の実験用供試体2体によって、予備実験を行った。実験はコンクリートは充填せず、単調載荷及び繰り返し裁荷の両者を行い、適正な実験を行う為のデータを得た。これとは別に、鋼材の材料試験および実験供試体の初期変形を測定した。初期変形は最大で板厚の22%程度であった。 (3)充填コンクリートの材料試験 充填用コンクリートの圧縮試験及び曲げ試験を行い、この材料特性を把握した。 2、数値解析 構造解析用汎用プログラムMARCを用いて実験供試体と同じサイズのモデルについて弾塑性有限変位解析を行った。解析結果と実験結果の間には、若干の相違が見られた。さらに、圧縮力作用下の充填コンク リ-ト材料の数値解析を行った。コンクリート材料については実験結果とほぼ一致した。
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