研究課題/領域番号 |
07650603
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
岡部 健士 徳島大学, 工学部, 助教授 (10035652)
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研究分担者 |
湯城 豊勝 阿南工業高等専門学校, 助教授 (50158333)
中野 晋 徳島大学, 工学部, 助教授 (50198157)
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キーワード | スリットダム / 堆砂 / 排砂 / 渦構造 / 付加構造物 |
研究概要 |
本年度においては、次の3課題(担当者)に関する研究を行った。 課題1.常・射流が混在する条件下における侵食流路の数値計算法(岡部) 課題2.スリットダム上流面沿いに形成される渦構造の特性把握(中野) 課題3.スリットダム上流面沿いに形成される渦構造の破壊・軽減法(湯城) ◎課題1:一様粒径の堆砂層の侵食流路を対象に数値計算モデルを作った。流れは非定常な1次元漸変流とみなし、MacCormackの差分法で解いたのち、水深に比例するとの仮定により局所掃流力分布を求める。ついで、2次元流砂量を求め、側岸の崩落も考慮しつつ、一般座標系について記述された河床位方程式を差分解析する。本モデルの適合性は、水路実験の結果への適用を通して検証された。 ◎課題2:一定勾配を持つ堆砂層モデルの下流端にスリットダム模型を設置して、スリット開口部のみから排水する条件での定常流量通水実験を行い、ダム模型の直上流に形成される「すり鉢」状の河床形状を計測した。ついで、これを簡略化した固定床模型を作成し、スリットを通過する流れの3次元流速分布構造を詳細に計測した。渦軸の形状、渦断面のスケール、循環の特性などについて有用な知見が得られた。 ◎課題3:課題2の移動床実験で形成された「すり鉢」状の河床形状を2次元的なものに簡略化した固定床モデルを用いて、ベーン型付加構造物の渦構造の破壊・軽減効果を検討した。付加構造物をダム上流面に水平または斜めの桟として取り付けるだけでは効果がないが、鉛直に立て、スリット開口部に吸い込まれるラセン流を分断する形で設置するとき、とくにスリット直上流領域の渦をほぼ完全に破壊できることが明らかにされた。
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