研究課題/領域番号 |
07650618
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
宮城 俊彦 岐阜大学, 工学部, 教授 (20092968)
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研究分担者 |
鈴木 崇児 岐阜大学, 工学部, 助手 (70262748)
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キーワード | ネットワーク均衡分析 / ネットワークの外部性 / 2段階最適化問題 / ナッシュ均衡 / シュタケルベルグ均衡 / 変分不等式問題 / ペナルティ関数法 / 非線形感度分析 |
研究概要 |
本年度、具体的な成果を上げた研究は大きく次の3項目である。 1.公共交通の費用構造と運営の効率性、 2.交通費用の劣加法性と交通における規模の経済の関連 3.応用ネットワーク均衡分析の解法と特性 以下では、本研究の主たる目的である項目3.に関する成果について要約する。 上位問題に交通政策に係わる意思決定問題、下位問題をネットワーク均衡問題とする2段階の数理最適化問題を応用ネットワーク均衡分析とよぶ。上位問題には様々な問題を設定することができる。例えば、最適ネットワーク設計問題、信号の最適設計問題、道路や公共交通の料金設定問題等々である。一方、対応する下位問題は需要変動型のネットワーク均衡モデルである。 主要な成果は次のようである。 (1)2段階最適化問題によって達成される均衡は、ナッシュ均衡、シュタケル ベルク均衡であり、上位レベルの目的が目的関数の最大化の場合、(ナッシュ均衡)<(シュタケルベルグ均衡)となる。この原因は上位と下位の情報の非対称性に起因する。 (2)上の結果より、2段階計画問題を上位、下位を交互に反復して解くヒューリスティックな手法は最適解を与えないことが明らかになった。 (3)下位問題の最適解が上位問題の変数をパラメータとして明示的に与えられる場合は、2段階計画問題はペナルティ関数法などを利用して容易に解くことができる。ただし、初期値あるいはペナルティの与え方によっては、解が収束しないケースや収束の効率性に差があることが明らかになった。 (4)ネットワーク均衡問題の解が陽表的なのは特殊なケースであり、一般的にはネットワーク均衡解は上位問題の意思決定変数をパラメータとして表現することはできない。この問題に対処するには非線形感度分析が有効である。すなわち、上位問題の意思決定変数の摂動に対するネットワーク均衡解の変動を情報として全体の計画問題を解いていく方法である。この問題も、ペナルティ関数法を利用することができることを明らかにした。
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