平成7年度の研究実績 日頃高速道路を利用しているドライバーが、高速道路情報板で前もって渋滞情報が必要であると考えるときの渋滞とは、どのような交通状況のときなのかを明らかにするためのアンケート調査を実施した。このアンケートを集計することによって、渋滞速度ばかりでなく、その速度の継続時間をも考慮した人間の知覚に近い渋滞の定義を行った。この渋滞の定義は渋滞速度ばかりでなく、その速度の継続時間をも考慮したものとなっており、また、心理学的にもBLOCHの法則に当てはまるなどの特徴を備えており、本研究における本年度の目標を十分に反映したものとなったと言える。 次に、ここで得られた渋滞の定義に基づいて、渋滞領域となる道路区間を特定化することを試みた。ここでは、特に、ドラバーが情報板をみてから、その渋滞区間に達するまでの時間のずれを考慮して、ドライバーが実際に通過するときの渋滞区間をファジィ推論を応用することによって推定するモデルを作成した。ただし、実際の渋滞道路区間の車両検知器データと実走行調査データの2種類のデータが揃わないと今後の解析が難しいことから、これらのデータをより多く入手することが次年度の課題となっている。
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