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1996 年度 実績報告書

一般廃棄物最終処分場における埋立ごみの減容化と質的安定化の促進手法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07650640
研究機関広島大学

研究代表者

今岡 務  広島大学, 地域共同研究センター, 助教授 (90144881)

研究分担者 山口 登志子  広島大学, 工学部, 助教授 (80034396)
キーワード一般廃棄物最終処分場 / 埋立ごみ / 浸出水の高塩化類化 / EP灰 / 溶出試験 / トリハロメタン / キレート溶液洗浄処理法
研究概要

焼却処理等の中間処理の普及に伴う一般廃棄最終処分場における埋立ごみ質の変化の影響は,浸出水中の難分解性有機物や塩類の増加あるいカルシウムスケールの発生などにより,現実的な問題として現れてきている。
本研究では,広島県のA一般廃棄物最終処分場を対象とし,平成7年8月より平成9年1月まで浸出水およびその処理水に関する定期的な水質調査を実施し,本浸出水が極めて高濃度の塩類を含有しているとともに,臭素化合物を主成分とする高いトリハロメタン生成能(調査期間内平均値:940μg/l)を有していることなどを明らかにした。また,埋立ごみの溶出試験結果から,浸出水中の有機物ならびに窒素については廃プラスチック固化物ならびに不燃物(選別残渣)による寄与が大きいのに対し,塩類(Cl,Na,K,Caなど)については約80%が電気集塵灰(EP灰)に起因していることを示した。同じ溶出試験液を用いてTHMFPの測定を行った結果,廃プラスチック固化物から溶出する有機物と電気集塵灰から溶出する臭素がTHMの生成に大きく関係していることが明らかとなった。そこで,キレート溶液で電気集塵灰を洗浄し,重金属の不溶化と塩類の除去を同時に図る洗浄処理法を提案し,検討を行った結果,20倍量の10%キレート溶液による洗浄で埋立基準を満足する重金属の不溶化と85%前後の各種溶出塩類の除去が達成でき,かつEP灰の埋立量の37%を減量できることが示された。ただし,Caの除去率がその他の塩類よりも低いことから,現在その処理法について検討中である。さらに,これらを通して埋立地の延命化も含めたより適切な最終処分場の安定化促進技術の提示を図る予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 今岡 務,嶋田幸二,山家道宏: "埋立廃棄物からの汚濁物質浸出特性" 第6回廃棄物学会研究発表会講演論文集. 6. 753-756 (1995)

  • [文献書誌] 今岡 務,山家道宏,丸山雄二: "一般廃棄物埋立地浸出水におけるTHM生成能" 第7回廃棄物学会研究発表会論文集. 7. 781-783 (1996)

  • [文献書誌] T.Imaoka, Y.Maruyama, M.Yamaga and M.Hayashiguchi: "Trihalomethans formation potential of leachate from final landifill disposal site of municipal solid wastes" 6th International Association on Water Quality Asia-Pacific Regional Conference.(in press). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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