本年度は、主として情報の収集整理、データベースの構築、回収業者、中間処理場、最終処分場等の現場の見学、聞き取り調査を行った。 (1)おむつに関するLCAデータベースの整理 紙おむつおよび布おむつに関して、LCAデータベース収集を行い、それぞれ1週間あたり再生可能原料の消費9.78kg、0.18kg、再生不能原料消費1.68kg、1.48kg、水消費82L、520L、大気汚染物質42g、390g、水質汚濁物質8.2g、65.2g、産業廃棄物0.92kg、1.42kg、一般廃棄物10kg、0.11kgであった。この総合評価にはアンケートによる重み付けを行って総合化を行う環境負荷評価点法も提案されているが、主観によるばらつきがあり、環境外部費用による評価法が優れている。環境負荷評価点法は実現のプライオリティを考えるには有効であると考えられた。 (2)ごみ処理および下水処理の費用解析および環境外部費用の予備的試算 今年度は環境外部費用の試算までは至らなかったが、ごみ処理費用および下水処理費用のデータを収集した。 (3)ディスポーザーの使用に係るデータベースの整理 ディスポーザーについては現在、下水道部局の自粛措置によって、国内生産がおらず、データの収集が困難であった。一部、厨芥を解砕して、遠心分離し、溶解性部分のみを流すタイプのディスポーザーがあり、これも検討対象とする必要がある。小規模下水道で窒素リンの除去を含む高度処理を行う場合、BOD源が不足する傾向にあり、この厨芥成分よりBOD補給することは一案であると考えられた。
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