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1996 年度 実績報告書

亜熱帯海洋性気候下でのRC建物に対する塩害環境評価及び劣化評価法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07650667
研究機関琉球大学

研究代表者

大城 武  琉球大学, 工学部, 教授 (30045033)

研究分担者 山田 義智  琉球大学, 工学部, 助手 (80220416)
キーワード塩害環境評価 / 浸透塩化物イオン / 蓄積塩化物イオン / 拡散解析モデル
研究概要

本年度の研究では,暴露12年及び7年の実大暴露試験体よりコンクリート中への塩分浸透過程を把握した。
まず,外部の塩害環境とコンクリート中の塩分量の関係を明らかにする為に,飛来塩分量とコンクリート表面を介してコンクリート中に浸透する塩化物イオン量(浸透塩化物イオン量)の関係を定式化した。そして,その提案式が,暴露12年間及び7年間の実測結果を表す事を確認した。なお,この飛来塩分と浸透塩下物イオン量関係は,以下に記述する塩化物イオン拡散解析の境界条件となる。
コンクリート中への塩化物イオンの拡散解析は,従来のコンクリート表面濃度を推定し,ディレクレ型の境界条件として与える方法ではなく,流束である浸透塩化物イオン量を与えるノイマン型の境界条件とした。この方法により,コンクリート中に蓄積している塩化物イオン量(蓄積塩化物イオン量)と浸透塩化物イオン量の関係が物理的に明確になる他,洗い流し効果も解析に考慮できる。また,本拡散解析モデルは,中性化に伴うと考えられる内部での塩分濃度ピーク形成を考慮し,中性化している範囲と,未中性化範囲で見かけの拡散係数を使い分けている。更に,未中性化範囲では,時間経過に伴う拡散係数値の低下を考慮している。
本研究で提案するコンクリート中への塩化物イオン拡散解析を用いて,さまざまな飛来塩分環境下におけるコンクリート中の塩化物イオン濃度分布を推定し,実測結果と比較したところ,本解析は実測結果を良く表すことが確認された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 新垣貴裕・山田義智・大城武: "コンクリート中への塩分浸透過程に関する解析的研究(その1.塩化物イオンの浸透・拡散性状及び飛来塩分量と浸透塩化物イオン量の関係)" 日本建築学会 九州支部研究報告. (1997)

  • [文献書誌] 山田義智・大城武・新垣貴裕: "コンクリート中への塩分浸透過程に関する解析的研究(その2.拡散解析モデルの概要及び解析結果の検討)" 日本建築学会 九州支部研究報告. (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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