研究概要 |
本年度の研究実施計画に対して得られた諸成果は以下の通りである. 1.非定常観測データによる内在欠陥同定解析 構造物を熱伝導物体とみなしたとき,境界温度の時系列データによる内在欠陥同定問題の解析を進めた結果,提案手法は既に明らかにした円形欠陥ばかりではなく,未知パラメータの多い楕円欠陥に対しても有効であることを確かめた. 2.複数個未知欠陥同定解析 新たに提案した2段階逆解析法の有効性と適用性を検討するために,複数欠陥の個数およびそれらの位置関係に対するさまざまなケースに対する数値計算を行い多くの同定結果を得た.なお,同定すべき未知パラメータの個数と境界観測データ数との大小による手法の適用性に関する検討が必要であることも明らかにした.
|