研究概要 |
本年度の研究実施計画に対して得られた成果は以下の通りである。 1.複数個未知欠陥同定解析 新たに提案した2段階逆解析法の有効性および適用性を検討する過程で、物体の材料物性値の空間分布の推定解析には従来からのウィナーフィルタ,射影フィルタの外部分射影フィルタ、パラメトリック射影フィルタを利用することが有効であることを明らかにした.この結果,未知パラメータの個数と観測データの数に対して使用するフィルタの種類との間に成立する関係について今後明らかにして行かなければならない。 2.構造損傷同定解析 これまで主として構造物の未知欠陥同定問題を対象として研究を進めてきた。構造物の逆問題の中でも構造損傷同定も重要である。そこで、提案する逆解析法をユニット連結型浮遊式海洋構造物のユニット間の接合部の損傷同定問題に適用した.連結部の損傷位置および損傷度の同定に際し、カルマンフィルタを用いた逆解析手法より射影フィルタの方がフィルタリング回数で精度良く同定できることが明らかにされた。
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