平成7年度は、長方形断面鉄骨を持つSRC梁-柱の耐力解析、鉄骨試験体の製作、コンクリートの打設および素材試験を行った。1解析 一定軸力の元で両端に等しい曲げモーメントを受ける単純梁について、最大耐力に達するための条件を明示的に明らかにし、N-M相関曲線を求めた。成果は日本建築学会近畿支部研究報告集に投稿予定。2鉄骨試験体の製作 鉄骨部分は、SS400の鋼板PL-6×60およびPL-6×50を溶接組立したH形鋼H-62×60×6×6とし、両端に20mm厚のエンドプレートを溶接した。RC部分の主筋は4-9φとし、端部をエンドプレートに溶接した。製作された試験体は焼鈍を施した。製作した試験体数は、材長48、96、144、216、288cmの各々について各4体、計20体とした。3コンクリート打設 溶接加工したフ-プ筋3φを60mm間隔で配置した後、コンクリートを横打ちで打設した。コンクリートの配合は、水セメント比:64%、骨材重量比:C:S:G=1:2.67:2.29とし、細骨材については打設ごとに表面水量を測定して水分の補正を行った。コンクリート打設後2日で脱型し4〜8週間の標準水中養生の後空中養生とした。4素材試験 鉄骨試験体のフランジおよびウェブより採取したJISI号試験片による引張試験、およびコンクリートの4週強度試験を行った。コンクリートの4週強度は平均4週強度:344.3kg/cm^2、標準偏差16.35kg/cm^2であり、ほぼ当初の目的が達せられた。
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