研究概要 |
平成7年1月17日未明に発生した阪神淡路大震災は、全半壊家屋16万棟を超すという未曾有の大災害をもたらし、特に、重い瓦屋根をもつ木造住宅の被害は著しく、都市直下型の地震の猛威を見せつけるもであり、本研究を遂行するに当たり、この地震の特徴や建物被害状況を調査し、地震危険度の評価のための基礎的な資料を得ることが、最も重要であると判断された。そこで、この地震の震源域とされ、地震7の揺れを生じた淡路島の地震被害状況を調査した。 淡路島島北部の、津名町志筑地区、北淡町富島地区、一宮町群家地区において、被害建物全数についての被害軽度、構造形式や平面形状の概略調査を行い、そのうち、124棟については、外壁面の調査なども行い、木造住宅の壁率と被害程度の相関を得るための資料収集を行った。 地震危険程度の評価に関して、歴史地震史料を活用するために、大日本地震史料に記載されている、6,664個の地震についてデータベース化を行うとともに、気象庁で観測されている、明治以降の日本周辺で発生した観測地震資料のデータベース化を計り、また、中国地方における各気象台で観測された震度記録をもとに、中国地方の地震危険度を評価する上での基礎資料を作成した。
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