研究課題/領域番号 |
07650682
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
椎葉 大和 福岡大学, 工学部・建築学科, 教授 (30103782)
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研究分担者 |
本田 悟 福岡大学, 工学部・建築学科, 助手 (70181550)
添田 政司 福岡大学, 工学部・土木工学科, 助手 (50148871)
江本 幸雄 福岡大学, 工学部・土木工学科, 助教授 (50090882)
大和 竹史 福岡大学, 工学部・土木工学科, 教授 (90078650)
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キーワード | フライアッシュ / 比表面積 / 強熱減量 / 吸着 / 連行空気 / 流動性 / 圧縮強度 / ヤング係数 |
研究概要 |
本年度は海外炭系フライアッシュの物理・化学的性状を把握すると同時に、AE剤に対するフライアッシュの吸着性状を基に連行空気量とAE剤との相関関係を求める。次に、高強度(軽量)コンクリートへの使用を念頭において、フライアッシュを用いたコンクリートの諸特性について検討を行う事を主目的とした。 そこで、本年度の研究より得られた結果を要約すると以下の通りである。 1)フライアッシュの物理・化学的性質は、主に石炭の産地及び石炭火力での焼成温度等によって異なってくる。特に、比表面積や強熱減量等の品質項目でJISと品質が異なっている。又、メチレンブルーによるフライアッシュの吸着性状には比表面積と強熱減量の両者が関与している事が判明した。 2)フライアッシュの流動性に関して、従来よりフライアッシュの減水効果を評価する指標とされているモルタル試験による単位水量比がコンクリートの単位水量との間に高い相関を示している。 3)フライアッシュに対するAE剤の吸着特性は、モルタルの場合にはフライアッシュの混入量に比例して空気量の低下が大きいが、攪拌時間3分以後ではフライアッシュ混入量に関係なく空気量の変動は極めて少い。又、コンクリートの場合はフライアッシュ無混入の場合に比べて同一空気量を得るには通常のAE剤添加率の2〜3倍程度の混入が必要である。 4)コンクリートの圧縮強度に関しては、材齢182日以降では大半のフライアッシュが無混入の場合より強度が上回っている。又、フライアッシュの種類による強度差は比表面積及びこの二酸化珪素含有量が影響していると考えられる。なお、静弾性係数はフライアッシュの混入及び種類による影響は圧縮強度の場合より小さい。引張強度及び曲げ強度に関しては、材齢182日以降では全てのフライアッシュが無混入の場合を最大で30%程度上回っている。
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