研究分担者 |
本田 悟 福岡大学, 工学部・建築学科, 助手 (70181550)
添田 政司 福岡大学, 工学部・土木工学科, 助手 (50148871)
江本 幸雄 福岡大学, 工学部・土木工学科, 助教授 (50090882)
大和 竹史 福岡大学, 工学部・土木工学科, 教授 (90078650)
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研究概要 |
本年度は海外炭分級フライアッシュを対象として,フライアッシュの諸性状,さらにフライアッシュの混入がコンクリートの性状に及ぼす影響並びに高流動コンクリートへの適用について検討を行った。 1)海外炭分級フライアッシュは比重や比表面積及び減水効果の指標となる単位水量比や密かさ比重は原粉より変動が少く,しかも全試料でJISの規定値を満足している。さらに,AE剤の吸着量の指標となる強熱減量及びメチレンブルー吸着量も全般に原粉より小さいので,コンクリートに対するAE剤使用量も大幅な変動はないと推測される。又,所定の空気量の確保に要するAE剤使用量はメチレンブルー吸着量及び強熱減量と比表面積の積によりある程度推定可能である。 2)海外炭分級フライアッシュを混入したコンクリートの単位水量は原粉より減水効果が顕著で,原粉に比べてAE剤使用量が少いことが判明した。空気量の経時変化はフライアッシュの種類によって異なった傾向を示している。又,空気量の減少の大きいものほどスランプロスも大である。強度に関しては,二酸化珪素含有量と比表面積の両要素が圧縮強度発現に寄与しており,引張強度は圧縮強度の1/9〜1/12の範囲内にある。乾燥収縮はフライアッシュの種類によって変動が大きく,粒形の悪いフライアッシュは乾燥収縮を増大させる傾向がある。 3)海外炭分級フライアッシュを用いた高流動コンクリートの性状は国内炭フライアッシュと同程度で,高炉スラグ微粉末に比べても全般に良好である。ブリージングが非常に少いために表面仕上げ性の低下やプラスチック収縮ひび割れに注意の必要があるが,凝結に関しては通常のコンクリートと同程度である。
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