研究概要 |
1 本研究では、対流と放射の連成した建物外壁面の熱伝達のメカニズムを風洞実験ならびに,各種乱流モデルに基づく対流・放射連成シミュレーションにより総合的に解析するシステムのプロトタイプを作成した。 これを実現するために行った技術開発を以下に示す。 2 風洞実験により乱流数値シミュレーションモデルの検討に使用可能な実験データベースを整備した。 3 複合グリッドシステムを用いた建物外壁面近傍の気流分布、温度分布の解析手法を開発した。 これを用いたLESによる数値予測手法に関して、実験データベースとの比較・照合によりその手法の検証・最適化を行うとともに、基本的条件の下で数ケースの計算を行った。 4 実験データベース、LESデータベースを用いてDSM,k-εモデル等のレイノルズ平均型の乱流モデルのモデル化を吟味し、これに改良を施し、LESに比べてはるかに少ない計算時間で所要の精度の解析が可能な対流場の数値予測手法を開発した。 5 次に、前項で開発された対流場の予測手法に、放射計算法を組み込み、対流と放射の連成した総合的解析手法を開発した。
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