■札幌市手稲区星置地区(新しい戸建て住宅地)と石狩町花川地区(古い戸建住宅地)を対象として、居住者に対するアンケート調査を実施・分析し、興味深い結果を得た。 (1)アンケート内容:雪問題、除雪方法(除雪箇所・排雪場所・除雪者)、除雪苦労度、将来の除雪問題の深刻度と対策、現状の除排雪システムの評価と改善希望、共同除雪・ボランティア除雪・雪レクレーションの提案に対する評価と参加意志など。 (2)実施時間:平成7年11月(3)サンプル数:星置地区190票、花川地区179票、計369票 (4)結果の概要 ・除雪の苦労度は「とても苦労している」「苦労している」を合わせると61%にも及んでいるが、その程度は世帯条件や除雪条件によって影響を受ける。総じて除雪条件が「楽」であると、高齢者の方が「苦労」と感じる度合いが低く、逆に除雪条件が「厳しく」なると、「苦労」と感じる傾向にある。これは前者の場合高齢者の方が時間的余裕があるからであり、後者の場合体力的な衰えによると考えられる。 ・現在の除排雪システムには大半の人が不満を感じており、費用負担してでも現在(1回)より排雪回数を増加すべきだと考えている。 ・「共同除雪」「ボランティア除雪」「雪レクレーション」の提案にたいして、総じて高い評価を示しており、それらの展開に対する可能性を確信することができた。 ■今後の課題(平成8年度の研究計画) (1)アンケート調査の詳細分析 (2)アンケート調査の結果を対象町内会に提出し、ワークショップ方式で議論を展開し、来年の降雪期に除雪ボランティアの試みを実験・観察する。
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