1.昨年度実施した住民への「住宅地の除雪問題に関する調査」(1995.11)を詳細分析し、以下の事項を明らかにした。 1)住民の6割が除雪を苦労だと感じているが、その苦労度は(1)除雪量(2)雪捨て場までの距離(3)世帯条件の順で影響を受ける。 2)住民が除雪軽減のために検討している方策の第1は「融雪装置の設置」であり、6割の住民が検討している。 3)現在各町内会で実施されている年1回の排雪に住民の多くは不満を持ってり、1万円程度負担しても除雪回数をあと2回増やしたいと考えてる。4)(1)共同除雪日を決める(2)除雪のままならない家の除雪をボランティアで行う(3)雪でレクレーションをするという3つの提案に対して、いずれも6割程度の高い賛成を得た。 2.共同除雪システムの構想と実現の条件 これまでの研究成果から、競争除雪システムを構想し、その条件を明確にした。 1)住宅地の雪処理は現行のシステムでは限界があり、人力によるボランティア1除雪のしくみを準備する必要性を明確にした。 2)住民はその意志を十分にもっている。その意志を高めるには、その住宅地に対する愛着を育むことが重要な条件である。 3)共同の雪捨て場を有すること。 4)あくまでも自発的意志に基ずくこと。 今年度予定していたワークショップ方式による共同除雪の実験は実施できなかったが、今回の構想を提示して近く実施したい。
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