1.全国の障害福祉課(市)、盲学校、視覚障害者のための施設に勤務する歩行訓練担当者に対してアンケート調査を実施し、視覚障害者のための環境整備や歩行訓練などのリハビリテーションの実施状況とその有効性を評価した。点字ブロックや音響信号などの対策は、車いす使用者のバリアとなったり近隣住民の騒音問題となっているが、それ以外の整備手法が充分に研究されていないため、画一的に適用されている実態が明らかになった。 視覚障害の空間認知に関しては、歩行訓練の調査環境と、視覚障害者に日常通い慣れた経路を口述させ、その文を分析する実験を行い、経路探索のランドマークとなっている都市エレメントや、属性(晴眼者との比較、先天性と中途失明、全盲と弱視の違いなど)に共通する空間概念と、属性による差異を考察した。
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