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1995 年度 実績報告書

非固溶Ag-Co薄膜の希薄Co濃度領域における磁気輸送現象

研究課題

研究課題/領域番号 07650757
研究種目

一般研究(C)

研究機関筑波大学

研究代表者

喜多 英治  筑波大学, 物理工学系, 助教授 (80134203)

キーワードグラニュラー / 巨大磁気抵抗 / 非固溶系 / 熱起電力 / Ag-Co
研究概要

本年度は、まず低濃度のコバルトを含む銀-コバルト非平衡合金を作成し、磁化および磁気抵抗効果を測定した。また熱起電力測定については、計測系の整備を行い計測が可能となった。
1)試料作成。Co濃度1%〜10%の試料を作成した。Coが低濃度になるとAgとの蒸発速度が大きく異なり、安定な蒸着は困難であった。またCoの定量が容易ではなくなるので質量分析型ICP発光分析装置を用いて定量を行った。その結果、1%のCoを含む試料の作成が可能であることがわかった。
2)磁気測定。上記の試料についてSQUID磁力計を用いて磁化測定を行った。磁場を5.5Tまで印可した実験においては、熱処理をする前の全試料において超常磁性的な振る舞いが観測され、ヒストグラムによる粒径分布と粒子間相互作用を取り入れたランジュバン関数でフィッティングを行った。この結果、相互作用は小さく平均粒子数は100個以下で、熱処理とともに増大する事が分かった。低磁場での磁場中冷却と無磁場冷却の磁化の温度変化から、300℃での熱処理が強磁性成分を顕著にさせることが判明した。また適当な熱処理を施すと、10%Co試料においても低温において40%以上の大きな磁気抵抗効果を示すことが明らかとなった。
3)熱起電力測定。試料ホルダーや温度計などの計測系を整備し、鉛、金などの既知の熱起電力を測定し較正を行いAg-Co試料の計測を開始した。
次年度の予定。本格的にKセルを使用した試料作成を行い測定を進めて、磁気抵抗の濃度依存性について議論を行う。界面の面積に対しどのような関数で変化するかを実験から求めGMRの起源に依存する機構解明に役立てる。熱起電力の測定をさまざまな熱処理過程での試料について測定し、粒子径の変化や電子状態の変化を議論したい。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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