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1996 年度 実績報告書

プラズマ溶射皮膜の構造と機能の異方性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07650856
研究機関福井工業大学

研究代表者

丸尾 大  福井工業大学, 工学部, 教授 (50028982)

キーワード溶射皮膜 / 硬さ / 異方性 / 音響伝播特性 / 溶射皮膜の変形
研究概要

本研究は、プラズマ溶射によって形成される溶射皮膜が、素地に衝突する溶射材料溶滴のスプラットが順次積層する事によって形成されていることに着目し、これが構造的に、かつ機能上も溶射皮膜の異方性に関連あるものと考え、実験的にこれらの特長を明らかにしようとするものである。
本年度に実施した研究項目と成果の概要は以下の通りである。
1.溶射皮膜の硬さ測定による異方性の検討
2.溶射皮膜が扁平なスプラツトの積層として形成されるので、皮膜に垂直な方向と、断面に対して垂直な方向で計測した硬さに差異がある。Ni-Cr-Al-Y合金皮膜では、皮膜に垂直方向でVHN450,断面に垂直方向でVHN300,ジルコニア皮膜ではVHN1200,およびVHN750程度である。
溶射皮膜の音響伝播特性の異方性
2.溶射皮膜の面に垂直な方向(a方向),面に平行な方向(b方向,およびc方向)について超音波伝播特性を調べた。ジルコニア溶射皮膜では、焼結体での音速(縦波)7170m/secに対し,(a)3480m/sec,(b)3870m/sec,(c)3410m/secであった。
3.溶射皮膜の変形挙動のその場観察
ジルコニア溶射試片(素地材料:軟鋼)の曲げ試験片の側断面を研磨し,顕微鏡視野内にて三点曲げ荷重を与え皮膜の歪みと変形を観察した。素地材料の弾性変形域では割れ、剥離は生じず,塑性域に入ると皮膜に脆性破壊が起きる。破壊は素地との境界、溶滴の粒界で生じるものが大部分であって、結合力がさほど高くないことを示している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 丸尾 大: "溶射技術(プラズマ溶射条件の設定手法)" 日本機械学会北陸信越支部 特別講演会予稿集. 21-26 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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