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1995 年度 実績報告書

細胞自殺防止遺伝子による細胞の長寿命化/細胞培養による物質生産の効率向上

研究課題

研究課題/領域番号 07650949
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 栄二  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (50226495)

キーワードアポトーシス抑制 / bcl-2 / ハイブリドーマ / COS-1細胞 / 抗体生産 / タンパク生産 / アンチセンスc-jun / 細胞周期制御
研究概要

研究計画書で述べた研究計画をほぼ全て実行し、期待どおりの成果を得た。
1.ハイブリドーマ細胞長寿命化によるモノクローナル抗体生産性向上 細胞自殺抑制遺伝子bcl-2をハイブリドーマ細胞に導入し、長寿命細胞を作成した。この細胞の培養では、有効生産期間が倍増し、培養当たりの抗体生産量が約4倍となった。また、この細胞の流加培養に於て、培養4日に2%の血清の追加により、細胞は更に増殖し、細胞寿命と抗体生産量が大幅に増大した。一方、野生型では、2%の血清追加はまったく効果がなかった。これらの結果は、学術雑誌に掲載され、新聞でも紹介された。この技術は広く動物細胞培養による有用物質生産の効率向上に応用できる。
2.COS-1細胞長寿命化による異種タンパクの大量試作 未発表のため詳細は省くが、SV40ベクターの大量複製に起因する細胞死を抑制し、野生株の4〜5倍のタンパク生産が可能なCOS-1細胞株の創製に成功した。世界中のバイオテクノロジー関連の研究室で研究のためのタンパク質試作に利用されるであろう。
アンチセンスc-junによる増殖制御 デキサメタゾンで誘導可能なMMTVプロモーターの下流にアンチセンスc-jun遺伝子を組み込んだベクターを細胞に導入した。得られた細胞は通常の培地中では良く増殖し、微量のデキサメタゾン存在下で増殖停止するが、増殖停止に伴うアポトーシスの誘導は見られず、約14日間生存率85%以上で生細胞密度は一定であった。オーバーグロースに起因する細胞死を防ぎながら長期間有用タンパクを生産させるための細胞株として利用が期待される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Itoh et al.: "Overexpression of bcl-2,apoptosis suppressing gene:prolonged viable culture period of hybridoma and enhanced antibody production" Biotechnology and Bioengineering. 48. 118-122 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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