研究概要 |
ビタミンB_<12>のモデル錯体であるコバロキシムと反応性電極を組み合わせた電子伝達系を用いてハロアルカン類を電解還元して、(1)ラジカル環化反応、(2)2-(ブロモメチル)シクロアルカノンの1,2-アシル転位等を検討した。1-ブロモ-3-オキサ-5-アルキン体のラジカル環化は非分離セル中、MeOH-Et_4NOTs-(Zn)-(Zn)系で、コバロキシム(5mol%)の存在下、10V定電圧下で行ない目的物を得た。反応性電極として亜鉛が優れており、コバロキシムは5mol%で効率よく循環することがわかった。本法は、反応操作が簡便で中性条件で反応を行うことができる。次に2-(ブロモメチル)シクロアルカノンの1,2-アシル転位によるエノンの生成を検討した。本変換では循環性コバルト錯体の影響を調査したところコバルト錯体として|Co(III)(DO)(DOH)pn|Cl_2が優れていた。同様に低原子価コバルト錯体を用いてブロモアセタールとベンズアルデヒドの分子間カップリングを行った。ハライドから生じたビニルラジカルとアルデヒドからのケチルラジカルのカップリングによる生成物を得た。
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