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1995 年度 実績報告書

アリルボレーション重合による新規反応性高分子の合成

研究課題

研究課題/領域番号 07651085
研究種目

一般研究(C)

研究機関京都大学

研究代表者

中條 善樹  京都大学, 工学研究科, 教授 (70144128)

キーワード有機ホウ素ポリマー / アリルボレーション重合 / 反応性高分子 / ジシアノ化合物 / ジイン類 / アレン類 / ポリシクロジボラザン / 重付加
研究概要

有機ホウ素ポリマーは、有機ホウ素化合物の有機合成化学における多彩な反応性を考えるとき、新しいタイプの反応性高分子として有用である。本研究ではアリル-ホウ素結合の炭素-炭素末端三重結合、あるいは炭素-窒素三重結合への付加反応、いわゆるアリルボレーションを利用して新規反応性高分子を合成することを目的として研究を進めた。
まず、トリアリルボランと1,7-オクタジインとのアリルボレーション反応を行ったところ、対応する有機ホウ素ポリマーが得られた。ただし、その分子量は最大1000程度であり、あまり満足のいくものではなかった。不飽和化合物としてアレン類を用いた場合にも、ほぼ同様の結果となった。
そこで、アリルボレーション重合のモノマーとして、ジイン類の代わりにジシアノ化合物を用いて検討を行ったところ,アジポニトリルとトリアリルボランの重合では、分子量数万程度の有機ホウ素ポリマーを合成することに成功した。得られたポリマーは、B-N四員環のシクロジボラザン骨格を繰り返し単位とする構造を有していることが、IR、NMR、UV等の解析により確かめられた。このポリシクロジボラザンは、従来報告したジエン類とテキシルボランのヒドロボレーション重合により得られる有機ホウ素ポリマーとは異なり、空気に対して高い安定性を示した。従って、その反応性についても異なった特性を示すと期待され、今後の研究が待たれる。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Yoshiki Chujo: "Hydroboration Copolymerization of Dienes and Dicyano Compounds with Thexylborane" Polymer Journal. 27. 90-97 (1995)

  • [文献書誌] Yoshiki Chujo: "Synthesis of Bifunctional Fluorine-Containing Polysiloxanes by Hydrosilation Reaction" J. Macromol. Sci., Pure & Appl. Chem.A32. 29-40 (1995)

  • [文献書誌] 中條善樹: "分子レベルでの有機-無機ポリマーハイブリッド" 熱硬化性樹脂. 16. 99-104 (1995)

  • [文献書誌] Yoshiki Chujo: "Synthesis of Star-Shaped Polymers via Coordination of Bipyridyl-Terminated Polyoxyethylene with Metal Ions" J. Macromol. Sci., Pure & Appl. Chem.A32. 1213-1223 (1995)

  • [文献書誌] 中條善樹: "有機・無機モレキュラーコンポジット" OHM. 82. 61-64 (1995)

  • [文献書誌] 中條善樹: "ビピリジル金属錯体形成を利用した高分子設計" 高分子加工. 45. 2-6 (1996)

  • [文献書誌] 中條善樹: "高分子合成化学" 東京電気大学出版局, 415 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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