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1995 年度 実績報告書

小角中性子散乱による高分子多成分系の相溶性に及ぼす圧力効果の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07651106
研究種目

一般研究(C)

研究機関京都大学

研究代表者

長谷川 博一  京都大学, 工学研究科, 助教授 (60127123)

キーワード高分子 / ポリマーアロイ / ポリマーブレンド / ブロック共重合体 / 相溶性 / 小角中性子散乱 / 高圧
研究概要

平成7年度は本研究で用いる分子量、組成とミクロ構造を制御した重水素化ポリブタジエン(DPB)およびポリイソフレン(HPI)からなるほぼ対称組成のブロック共重合体(DPB-HPI)を、高真空下、逐次リビングアニオン重合法により合成した。DPBやHPIのようなジェン系高分子はその重合時の結合様式に1,4-型とビニル型(ミクロ構造またはマイクロストラクチャーと呼ばれている)があり、両者の割合により相溶性も含め、物性が大きく変化することが知られている。
先ず常圧において1,4-型のDPB-HPIとビニル型のDPB-HPIの小角中性子散乱(SANS)フロフィールを東京大学物性研究所附属の装置SANS-U(日本原子力研究所東海研究所に設置)を用いて測定した。その温度依存性の解析より、1,4-型のDPB-HPIは下限臨界共溶温度型の挙動を、ビニル型のDPB-HPIは上限臨界共溶温度型の挙動を示すことを見い出した このことは分子の一次構造と相溶性の関係を考える上で重要なヒントを与えるため、1,4-型とビニル型の比率を細かく変化させたときの挙動をさらに深く研究する必要性が生じてきた。
圧力依存性の実験に関しては、当初の計画通りのサファイア製ウインドを持つ高圧試料セルを作製した。この高圧セルを用い、重水素化ポリブタジエン/ポリイソプレン混合系を試料として予備的な小角中性子散乱実験をSANS-Uにより行なった。高圧セルの耐圧性能は800気圧まで確認した。本格的な圧力依存性の実験は平成8年度に予定しているが、現在までの初期データは重水素化ポリブタジエンとポリイソプレンのミクロ構造による相溶性の圧力依存性の顕著な違いを示唆しており、今後の研究が期待できる。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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