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1995 年度 実績報告書

アンチセンス核酸工学によるリンゴ果実の完熟抑制に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07660003
研究種目

一般研究(C)

研究機関弘前大学

研究代表者

原田 竹雄  弘前大学, 農学部, 助教授 (10228645)

キーワードリンゴ / 再分化 / ACC合成酵素遺伝子 / エチレン / 果実貯蔵 / アンチセンス / 組換え植物 / 遺伝子導入
研究概要

今年度は先ず、リンゴへの遺伝子導入を行うにあたり大きな要因となる、再分化系の確立を図った。栽培品種‘王林'を材料として、再分化のための培養条件を検討した。無菌的に培養したシュートの葉身から再分化を試みた結果、1/2MSにBAP7mg/l、NAA0.2mg/lの条件で34.4%の再分化率が得られた。また、葉身を葉柄側から葉頂にかけて2〜4群の葉切片に分け、それぞれの再分化率を検討したところ、1.1〜1.5cmの葉身の中央部が最も高い再分化率(75%)を示すことが明らかにされた。さらに、抗生物質の濃度の検討から形質転換体の選抜には、カナマイシン25mg/l、除菌にはセフォタキシン300mg/lが最適であることを見い出した。次に、リンゴ果実の過熟を抑制するため1-アミノシクロプロパン-1-カルボン酸(ACC)合成酵素(S-adenosyl-L-methionine methylthioadnosine-lyase,EC4.4.1.14)のcDNAを用いて、これをアンチセンスで導入し、エチレン合成系を制御出来る可能性に着目し、ACC合成酵素遺伝子のcDNAの作成を試みた。収穫期のリンゴ‘ゴールデンデリシャス'の果実から全RNAを抽出し、これを鋳型としてRT-PCRを行ったところ、約1,200bpの増幅産物を得、これがACC合成酵素遺伝子のcDNAであることを確認した。
今後はこのcDNAをバイナリーベクターに挿入し、リンゴ栽培種に導入する実験を開始するとともに、既にクローニングされているACC合成酵素遺伝子のゲノミッククローンの塩基配列の決定を進める予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Harada T: "A timeric form of the bean phaseolins produced by a baculovirus expression system." Plant Physiol.108. 146 (1995)

  • [文献書誌] Chiba T et al.: "Transcription of tRNA genes from a large-scale plastid DNA deletion celarly reveals the action of nuclear-encoded RNA polymerase in the plastid." J.Plant Physiol.(in press). (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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