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1995 年度 実績報告書

穀物種子の嫌気発芽過程におけるデンプン分解機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 07660006
研究種目

一般研究(C)

研究機関名古屋大学

研究代表者

山口 淳二  名古屋大学, 生物分子応答研究センター, 助教授 (10183120)

キーワードデンプン / 糖代謝 / 嫌気(発芽) / α-アミラーゼ / β-アミラーゼ / 枝切り酵素 / α-グルコシダーゼ / イネ
研究概要

イネ等のデンプン性種子においては、胚乳に蓄えられた貯蔵デンプンを分解し、ショ糖のかたちで胚組織に転流し、発芽の際のエネルギー源としている。このデンプンの分解に関与する酵素として、α-アミラーゼ(α-アミラーゼ)、β-アミラーゼ(β-amylase)、枝切り酵素(debranching enzyme)、マルターゼ(maltaseまたはα-glucosidase)等の関与により、デンプンは効率良く分解される。これらデンプン分解酵素群が嫌気的発芽条件下においてどのように相互作用し、協調作用を示すかという研究については、国内外を問わずほとんど存在せず、上記視点における系統的な研究解析が今後必須と考えられる。本研究は、好気・嫌気発芽条件下において種子貯蔵デンプン分解機構に関する徹底的な解析を行うものである。
1.α-アミラーゼ:トランスジェニック・イネを用いたα-アミラーゼ遺伝子の発現調節の解析を行い、ホルモン依存性ならびに組織特異性シス配列について解析した。α-アミラーゼ酵素・遺伝子の研究のための抗体、cDNA、遺伝子等はすべて準備した。
2.β-アミラーゼ:イネβ-アミラーゼ遺伝子のクローニングを行い、これを用いて生合成に関する研究を行い、イネはオオムギ・コムギと異なり、β-アミラーゼが発芽時にde novo合成されることを明らかにした。イネではβ-アミラーゼ欠損型の正常品種が数多く存在する。抗体とcDNAを用いた解析の結果、欠損型品種ではmRNAの合成に異常があることを明らかにした。
3.枝切り酵素・マルターゼ:酵素活性と抗体(枝切り酵素のみ)を用いた解析によって、イネはオオムギ・コムギと異なり、両酵素が乾燥種子中に活性型で存在することを明らかにした。イネ枝切り酵素のcDNAクローニングに成功した。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Perata,P.: "Effect of anoxia on the induction of α-amylase in ceveal seeds." Planta. 191. 402-408 (1993)

  • [文献書誌] Mitsunaga,S.: "Segu on ce-specific inkrs chonsof a nuclear profein factors with the promoter region of a rice gene of α-amylase RAn3D" Nucl.Acid.Res.22. 1948-1953 (1994)

  • [文献書誌] Itoh,K.: "Developmental and hormonal regulation of rice α-amylase (RAylA)-gus Afusion genes in transgenic rice seeds" Plant Physiol.107. 25-31 (1995)

  • [文献書誌] Guglielminetti,L.: "Anylolytic activities in cerealseeds undev aerobic and anaerobic conditions" Plant Physiol.109. 1069-1076 (1995)

  • [文献書誌] Yamaguchi,J.: "Expression of RAuy 3D-protein(isofor.m H).in.rice seedlinss." The 7th International Symposiumon Pre-harvest Sproahing in Ceueals. (印刷中). (1996)

  • [文献書誌] Mitsui,T.: "Physiocbemical and serological characteniz ation of rice α-amylase isoforms and identification of their correspanding genes" Plant Physiol.(印刷中). (1996)

  • [文献書誌] 山口 淳二: "種子のバイオサイエンス" 種子生理生化学研究会編.学会出版センター, 17 (1995)

  • [文献書誌] 山口 淳二: "最新植物化学調節実験法" 学会出版センター(印刷中), (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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